



マサとマサルと部長の日々
うわ!
寝ていた~と思って起きるのは、あれは一体何故なのだろう?
寝ている最中に寝ていると脳が認識しているのだろうか?
ま、そんな話は置いておいて。
ハッとして起きると横になって部長が私を見ていた。
うわ~何か話しかけてもらわないと話しかけずらいよ~
そう思いながらも。
「おはようございます。
よく眠れましたか?」
とっさの言葉は皆こんなものだろう。
「あぁよく寝た。裸でね。
あと、洗面台にあったホテルか何かの歯ブラシ使った。
あと風呂も。バスタオルは掛かってるの勝手に使ったぞ。」
え、何か部長怒ってる!?!?
というか「裸でね」って・・・
別に俺がしたくてした訳ではないのだが・・・
「あ、はい(苦笑)
昨日金子さん達と飲んで、酔っていらしたようでして。
金子さん達も部長の御宅まではご存じなかったらしく。
一番近い私の家に勝手ながら部長をお泊めしました。」
「うん。そうだろうなぁと思ったよ。
裸でね。」
だから随分とご機嫌斜めで裸を気にする。
初めて見た体ではないというのに。
かなりその「裸」について説明を求めているようだ。
「裸は部長がその、嘔吐をしまして。
その際スーツから何から汚したので軽くシャワーをし、
そのままベッドの方に運びました。」
これで満足だろうか・・・
「うん朝起きたら口の中最悪な状態だったし、
洗濯機見たら俺の服そのままあったからわかったよ。」
・・・・・
どうしたらいいんだ?
部長は機嫌が悪いと口数がすくなくなり、
しかもそのせいで何に怒っていてどう解決すればいいのか不透明になるんだ。
これは困った状況になった。
警戒レベルマックスの困りだ。
・・・・・・
「部長何か食べます?」
「とりあえず喉が乾いたな」
「お茶と炭酸しかないのですが、どちらにします?」
「炭酸」
お、これは意外な。
「待ってて下さいね」
「いや、そちらに行く」
そちらに行くというか、自分から先を歩いているが。
裸で(笑)
可愛いお尻をプリプリさせながら。
でもその話を持ち出したらまたご機嫌が斜めになっても困るので。
どうしよう・・・・このままなわけにもいかず。
「マサタカ。
俺の服洗濯してもらえるか。
着る服がいつになってもない。」
そう言う理由で裸でずっとこの人はいる気なのか!?
「はい!今すぐ」
「飲み物の後でいい。」
なんだろう・・・今日は楽しい部長とのデートのはずが・・・
分からないものだ人生は。
